本当に日本は人材不足なのかを検証|物流・生産・製造

EC事業の過去10年の成長率

日本の人手不足は本当か?

「人手不足」とは、組織や社会全体で求められる労働力が不十分で、必要な仕事やサービスを提供できない状態を指すと考えられます。

人手不足問題が年々深刻化しており、新聞やテレビ、SNSなどで話題になっています。帝国データバンクの人手不足に対する企業の動向調査(2023年4月)でも、同様の状況が指摘されています。

また、経済産業省のデータから、この10年でEC業界が大幅に成長していることが分かります。この変化に伴い、BtoBの輸送からBtoCへのシフトが起こり、配送先が分散し、百貨店や総合テナントから個人宅への発送が増加しました。これにより、運送会社の負担率が上昇傾向にあると言えます。

2023年のリストラ動向

2023年1月から5月にかけて、早期・希望退職を募集した企業は20社ほどあるとされています。東京商工リサーチが「主な上場企業(1‐5月)希望・早期退職募集状況」を集計した結果、前年の19社から1社増加しました。募集企業の上場区分は、プライム市場が13社、スタンダード市場が6社、地方上場は1社となっています。

さらに、製薬会社・外資系企業・情報通信業界でも大規模な人員整理が行われており、世間で言われる「人手不足」とは対照的な状況になっているといえます。

このグラフは、経済産業省より抜粋しておりますが、この10年でECが大幅に成長しているのが一目でご理解いただけると思います。このグラフが示しているのは、それまでメーカー・生産者より大量輸送でリアル店舗への配送を実行できましたが、BtoBの輸送から、BtoCにシフトした事による配送先の分散によるマイナスインパクト、百貨店や総合テナントから、個人宅の発送が増えた事による網の目輸送が増えた事により、約1億人+企業に配送する必要があり運送会社の負担率が上昇傾向にあります。

2023年リストラ動向

2023年1月~5月に「早期・希望退職」を募集した企業は20社ほど存在していると言われており、その情報源は東京商工リサーチになります。「主な上場企業(1‐5月)希望・早期退職募集状況」を集計した。その結果、「早期・希望退職」を募集した企業は20社と、前年の19社より1社増加した。同社によると募集企業の上場区分の内訳は、プライム市場が13社、スタンダード市場が6社、地方上場は1社だったとの情報が記載されていました。

また、製薬会社・外資系企業・情報通信の業界でも大幅に人員を整理しており、世間が騒いでいる「人手不足」とは相反する状態に陥っていると言えるでしょう。

SDGsや作業効率を考えた組織戦略

増員や業務効率を出口側で検討や工夫をしても、それは出口側での作業効率になります。またこの行動は受身改善となり、物理的改善解決には至りません。(上流の工程、つまり入り口側から検討・工夫を行う事で出口側の課題が解決できます)

輸送の人員不足で考えるのであれば、to C(個人間輸送)を少なくする事で、配送人員や効率を10年前のように戻す事は可能です。つまりto B(企業または集積所)を増やす事で効率を上げる事は可能です。しかし宅配会社側も今までのように「時間指定」をこのまま継続したのでは、人手・人員が今まで通りまたは今まで以上に必要になり、回らなくなるのが目に見えてしまい、2006年で既にこの計算やシュミレーションは私が在籍していた企業で検証済みでした。

宅配輸送会社ではない、路線輸送会社の場合は時間指定を基本受けていませんので、ある程度効率よく集積・配達が従来通り可能になっています。「便利<コスト」「不便>コスト」の縮図は想像できると思いますが、利便を優先すると手数が増える分コストが増えます。逆に少し不便だなと感じるサービスであれば利用者が努力する分コストは下がります。

  • メーカー<販売店
  • 販売先>取扱の店舗
  • ECサイト<個人宅配送

EC企業が増える事で対面販売や卸で販売した際に利用客が持ち帰る手段が、ECに流入する事で個人宅配送が増、配送先(件数)が増、つまり人手毛細血管のように配送を実施しなければならず、人手や車両が足りなくなります。具体的な解決方法としては、今の配送先をいかにまとめるか(減らす)事が課題になります。

宅配ポストを幾ら増やしても、配送先を増やすのと同じで具体的な解決には至らず、配送先を純増する傾向にあると理解して貰えると思います、個配の件数が増えれば増えるほど1個あたりの単価を上げなくてはならず、そこへ配達時間を設けてしまうと更に運送会社の負担をかけてしまいます。

SDGsやTCFD(気候変動)を念頭に置いた場合、少しでも環境への負荷を下げる方法を各企業・個人が協力しなければ解決できないと考えます。今後の日本経済・世界経済の成長と環境保護を考えるのであれば、できるだけ無駄な輸送・配送を減らす事が大前提になり、ECがこのまま増えた場合は更に配送する事が増え非効率と非生産性の上昇します。もし有人店舗販売を増やした場合は顧客が自ら買いに来るので、商品を顧客が自ら持って帰るので、末端の個人宅配送を防ぐ事ができて、人手を抑える事が可能になります。

百貨店の低迷と経済

こちらのグラフは、経済産業省発表の資料からの抜粋ですが、1991年3.9兆円だったのが、2020年では1.1兆円になり、2.8億円の内ECやその他の事業に流れているのを表しています。

それまでは、百貨店や総合販売をしているお店に購入者が自ら足を運び、商品を購入して持ち帰る行為がある事で個別配送の負荷が少なく百貨店などの売り上げもありました。百貨店の売り上げ減少分がEC販売に全て変わっているとは言いませんが、概ねEC購入が増えているので輸送業者が逼迫している状態に陥っています。明らかに手間とコストが掛かっています。

輸送会社も、個人宅配の企業としては、日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸が代表的な個配会社で、西濃運輸、岐阜ライン、トナミなどは積み合せ輸送を行い時間指定は基本受け付けていない、BtoB輸送専門になります。

このまま、個人宅配が増えると、人手+燃料+集配所などのコストが嵩み、会社が回らなくなるか値上げを行い利用を制限を敢えてコントロールする方向に向かうと思われます。

販売会社が目指す姿とは

地域に根差した商売を増やす事で物流に対する抑制する事が可能になります。リアル店舗へのお客様の誘導・送客を可能にする事で、手が回らない最終to C輸送を補う事ができます。お店に顧客を誘導する事で末端配送が無くなります。

地方では総合モールが増えていますが、実際にお客様がモールで購入する商品はECで購入する商品と違うチャンネルにありつつ、年齢層や購買層も少し違うようです。そのギャップを少し減らす事がリアル店舗の販売が上昇し、末端配送が減りバランスが保てると考えます。つまりこの10年ECは成長を遂げてきましたが、今後は地球に与えるインパクトや購入者が自ら環境面での貢献を増やす事で変革していけると考えます。

2023年6月以降肌感覚ではありますが、個人商店(カフェや小物)を取り扱うお店が増えたように感じます。この流れをうまく事業者側が把握していく事で、これからの顧客送客の新たな手段が増え店舗の売上が向上し、末端輸送を減らす事ができると期待しています。

若者の物流業界志望が減少

現在の採用市場では、販売、建築、物流業界など多くの求人がありますが、応募状況を調査するとほとんどの企業で応募者がいないことが分かります。

特に輸送・物流業界においては、若い人たちの応募が乏しく、60歳以上の方々が多く応募しているというデータがあります。理由として、経験があまり要求されず、パソコンや技術スキルが必須でないことが影響していると考えられます。

一方で、エンジニアや人材エージェント、クリエイティブ業界などは20代~30代の応募が多いです。この業界間の人気の違いには給与や待遇が大きく関係しており、かつて物流や建設業界で高給が支払われていた時代には若者も集まっていたと思われます。しかし現在の募集給与を見るとかなり低く、求職者が選り好みできない状況にあるようです。

総括

業界によってうまく事業を展開できる企業もあれば困難を抱えている企業も存在します。弊社はそのような企業のサポートを行っておりますので、お悩みや課題がございましたらお気軽にご相談ください。

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